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お正月のこと

参拝

新年 あけましておめでとうございます ケラアンです。

今年も『とんとん』『Wonder full TOKACHI』をよろしくお願い致します。

 

ところで、この年末年始はどのようにお過ごしでしたでしょうか。

私は、帰省…は地元在住なので、のんびりお正月を迎えられる…というところですが、新年三が日は、恒例の身内の集まりが三度あり、忙しく出掛けていました。

そうは言っても、飲んで・食べて・ゲームして、と楽してることには変わりありませんが…

白鳥

『お正月も仕事だよ』という方も、もちろんいらっしゃいます。

おかげさまで楽しい新年を迎えられました。

お店によっては、新年元旦から初売りで、お客様もけっこうな数で、福袋をたくさん持ちニコニコしながら歩く人も見かけました。

そういう人を見て、元日から豪快だなぁ…と思ってしまうのは、昔おばあちゃんに『元旦はお金を使うものじゃない』と言われた記憶が頭をよぎってしまうからでしょう。

 

『福袋』といえばこんな大きなのも見かけました(売り物ではありません)

fuku

十勝の冬は冬型高気圧が安定するため、晴天の日が多いそうです。

元日の朝は、帯広市内でも雪が少々積もっていましたが、比較的安定したお天気でした。

ただし、冷え込んでピーンとした空気は、とにかく冷たかったです。

元日は、公式ではありませんが、うちの外にある温度計、朝はマイナス20℃を下回っていた。

この澄み切った空気は夏場では見通せない遠くの山を見せてくれたり、夜には本を読むこともできそうなほど月明かりが明るく感じるほど。(↓)

月夜

見慣れた景色、いつもの風景、それが目を見張る瞬間は意外と多いものです。

そういうシーンに立ち会えたとき、ちょっとした幸せを感じる。

わたしたちの住む十勝の大地は、1年を通してそんな小さなドラマがあふれるように存在しているのです。


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第17回「因縁の戦い」

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玉ねぎが大好き!

寒い朝

こんにちはケラアンです(=´ω`)ノ

お寒い日が続いております。この冬はインフルエンザの流行が例年より早いそうで、心配ですね。
私はワクチンを受けていないので、少しでも免疫効果を高めようと食事に気を使うようにしています。

ところで玉ねぎは、お好きですか?
煮もの、炒め物、サラダにも、料理に普通に使われているので嫌いな人は少ないと思います。
冬場は野菜も高価になりがちですが、玉ねぎは比較的価格も安定して保存も容易です。

この玉ねぎ、体に良いとは分かっていても、なかなか知らない実はすごい効果があるのです。
その成分が「アリシン(硫化アリル)」。にんにくや玉ねぎに多く含まれています。
玉ねぎを切ると目に滲みるのは揮発したアリシンが目の粘膜を刺激するためで、生ニンニクの辛みも同じ刺激によるものです。
また、アリシンはビタミンB1と結びつきアリチアミンという物質をつくります。
アリチアミンは血液中でも長時間維持されるため、ビタミンB1の働きが効果的に持続するので疲労回復にとても有効です。
疲労回復・滋養強壮にニンニクやニラ、タマネギなどが利用されるのは、この食材中にビタミンB1とアリシンの両方が含まれるためなのです。

紀元前3000~2700年頃の遺跡には、タマネギが描かれているものがあるそうです。
あのエジプトのピラミッドを建築するときに、現場の人々はタマネギを食べ、スタミナ源としていたのも有名なお話ですね。

玉ねぎの効能

●血液中の不要な脂肪とコレステロールを溶かす。
●血管を塞ぐ血栓形成を防ぐとともに血栓を分解。
●血液を薄める作用で血液の粘度を低くし粘つかず流れやすいうえ、きれいな血液を作る。
●血圧を下げる作用。
●微細な毛細血管まで強化する。
●末梢組織のコレステロールを除去する重要な役割をするHDL(高比重リポたんぱく質)コレステロールを増加させる。
●血糖を低下させる作用も優れる。
●体内インシュリンの分泌を促進する。
●玉ねぎは腎臓の機能を増進し腎臓病を予防、治療する。
●肝臓の解毒作用を強化するグルタチオンが多い。
●玉ねぎは肝臓中の脂質も低下させ肝臓を丈夫にする。
●アルコールのため多く消耗されるビタミンB1の吸収を高める。
●目の角膜や水晶体が曇る白内障を予防。
●殺菌力と解毒力で肉類の腐敗を防ぐ。
●玉ねぎは脂肪の含有量は少ないが、野菜の中ではたんぱく質が多いためダイエットに効果がある。
●玉ねぎはカルシウムと鉄分が多く強壮効果を高める役割をする。
●玉ねぎは風邪退治機能がある。

挙げるとキリがないほどですね。(なお効果には個人差があります…と思います)

このスーパー効果の玉ねぎを丸ごと使って簡単メニューを作ってみました。

「玉ねぎ丸ごとスープ(っぽいものw)」

玉ねぎ

作り方は簡単。皮をむいて芯をとった玉ねぎをコンソメスープで30分ほど煮込むだけw
煮込むだけだからホント楽!(薬味や他の具材はお好みで)

玉ねぎがトロトロに柔らかくなって、しかも甘くておいしい!
鍋の食卓登場回数が増えるこの季節、近頃は色々な変わり鍋スープが販売されていますが、こんな手軽で簡単な「玉ねぎ丸ごと鍋」で師走を乗り切ってはいかがでしょう。


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ワンダーFULL TOKACHI File.17  クマの「ミル公」

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ミル公碑 (中札内村)

村内(中札内村)に、全国でただ一つの、熊の子の墓がある。
羆(ヒグマ)に襲われた人の霊を弔う碑はあっても、羆自体を祀る碑は、ここだけであろう。その碑は「ミル公」。
場所は道々清水・大樹線が恵津美(えづみ)川をわたる左側、地蔵堂の横、帯広の書家小室吉助氏の書による小さな碑、なぜこの碑がここに…。 

(吉田勇治著 地元学ふるさと叢書第五号 小熊の「ミル公物語」冒頭部より)
中札内村

中札内村は「花と緑とアートの村」
道の駅「なかさつない」では十勝管内でもいち早く産地直売所の側面を持たせて中札内の特産物が格安で購入でき、十勝管内でも人気の高い道の駅。
坂本直行や相原求一朗、小泉淳作らの作品と古建築がこもれび射す散策路で結ばれた「中札内美術村」
童話の世界を切り抜いたような自然の夢物語のような公園「六花の森」
「花」の面でも道の駅や市街地のメインストリートはもちろんのこと、村民のお宅もオープンガーデンとして一般に公開(一部要確認・予約)されているところもあり、村のキャッチフレーズがそのまま村人のモットーであるようです。
ここから帯広市までは充分通勤圏内でもあり、宅地分譲が進み人口は少しづつ増加。少子化の昨今で児童数は減少している町村が多い中、中札内小学校は児童数は、少しづつ増加であると聞きます。

「中札内」の名は、村内を流れる札内川の中流に位置することに起源し、「札内」の元はアイヌ語の「サッナイ(乾いた川の意)」を音写している。(なぜ「乾いた川」と呼ばれたのはWonder full TOKACHI file.5 「ピョウタンの滝」をご覧ください。)

miru01札内川は日高山脈の札内岳付近に源を発し南東に流れ帯広市と幕別町の堺で十勝川に合流する川。この札内川が帯広市へ至る境、新中島橋の辺りから分岐する支流に「恵津美川」という小さな流れがある。
札内川の流れを逆送するようにして中札内村市街を横断し、道の駅「中札内」の西側を流れる川。この支流は、その気になれば、ひと飛びで越えられそうなほど小さな川。でもその流れは清流札内川の支流にふさわしく淀むことなく流れ、お盆時期には灯籠流しが行われているそうです。今でこそ少なくなったものの、この川で遊ぶ子どもたちの姿もかつてはたくさん見ることもできたでしょう。
市街から道道55号線(清水・大樹線)を西へ向かい少し行くと恵津美川にかかる「泉橋」
この橋の脇、川沿いの三角形の地に大きめな地蔵堂と大木(御神木)があり、ほぼ川岸に接するように「中村神社」の小さな鳥居がある。
その向こうにはヒュッテ(山小屋)風の祠を据えた神社、これと向かい合うように鋭角な台座の上に墓標らしきものが見える。
これがヒグマの子「ミル公」のお墓(慰霊碑)なのです。

 

街のアイドルになった小熊

帯広に到着昭和24年4月、友人のT君が「広尾で、崖から落ちた小グマを飼っていた漁師が、小グマを手放すと言っている。価格は8千円。帯広のKが経営している食料店『熊の子』のアイドルにどうか、二人で半分宛出そうでないか…」という話が持ち込まれてきた。8千円の半分といっても約1か月分の給料。
「よし、T君は小学校の同級生、Kは戦友の一人。小林を助けてやろうか」と、買い取ることにして、小グマが私たちのものになり、トラックで帯広市大通11丁目の小さな食料品店『熊の子』の店先に運ばれたのは、4月29日の夕方でした。その日からは、この小さな店は爆発的な人気、店の前は何事かと思うばかりの人だかり。沈滞状況の店はこの小グマで一挙に盛りかえしたと称してさしつかえない。

広尾で母グマとはぐれ、ヒトに救われて帯広までやってきた小グマは、ミルクを飲む仕草が可愛かったところから「ミル公」と名付けられます。戦後のまだ物資も、そして娯楽にも乏しい時代に「ミル公」は街のアイドルになり、子ども達の人気者でした。食料品店『熊の子』はこれにより評判の店になりました。
ところがこれで順風満帆だったわけではないようです。

(小熊の「ミル公物語」より)

 

※『帯広市大観(1956年 帯広広告社編)』において、食料品店『熊の子』を見つけることができましたが、大通13丁目で営業していた様子です。ミル公の存在は確かにお店の繁盛に尽力していたようです。

熊の子

ところが好事魔多しとか。
この春帯広で、熊祭を興行企画しお金だけ集めて実行しなかった連中が、この小グマに目をつけ買取を求めてきたが、(中略)金儲けのために子どもたちの夢や、友人の心の結びつきに傷はつけたくないということで拒否したところ、地元のアイヌ団体を通じて「和人がクマを飼うことは問題である…」等の横槍もあった。このことで嫌気のさしたT君が『手を引く』ということで(ミル公の)購入代金の半金のT君に支払い、ミル公は私の個人所有となった─

 

この熊祭を企画した興行師は、協賛金等を地域から搾取して肝心の興行は理由をつけて行わないイカサマであったらしい。ここでミル公の存在はおいしい話であり、小グマを手に入れるための嫌がらせが幾度かあったようです。

 

ミル公が帯広に来てから二ヶ月余、次第に大きくなるにつれ、幼い子ども達にとって危険と言うこともあり、ミル公は大通の店頭から、東4条にあったKの自宅に移された。
その頃から、ミル公を将来どうするかが私自身の悩みとなり、解決方法として札幌の動物園に寄付を申し出たが、動物の食糧を確保できる見通しがないので申し出に応じられない」とのこと。

 

ミル公の将来を懸念したものの、ゆとりの少ない時代は、この状況に逆風であったようです。そして、できることなら避けたかった決断に至りました…

 

epitapeこの際、帯広で春に行われたインチキ熊祭でなく、本当の熊祭を無料でやってみることも、社会教育に役立つのではないか、費用は全額自己負担で…と思い立ち、実行団体として「中札内小学校同窓会」を選んだものです。
同窓会の役員会も、「よし、引き受けた」となったものの、一つの反対運動が生じた。それは春以来ミル公の売り渡しを強く求めてきたグループ。「シャモが熊祭を行うのは邪道だ。」と、アイヌの人達と組んでの行動でした。
しかし、このグループに反対の音更のアイヌの人達15人が、私共の行動を支持してくれ、ついに24年9月5日、中札内市街西側恵津美川沿いの草地で熊祭を挙行することになったものです。

ミル公は8月20日、中札内の私の家にやって来ました。(途中、愛国付近でトラックが転倒したがケガもせず、無事)
それから2週間ミル公にとってもっとも楽しい日々であったかもしれない。毎日、一度は恵津美川での水浴、木登り。しかし夜になると、母を呼ぶかのように吠えるその声はもの悲しく、胸につまされるものでした。小さくても、野獣の王。
その遠吠えを聞いて近所の犬は全て尾をたれて小さくなっていたものです。

miru029月5日、反対派の行動を警戒して、15人のアイヌの人達の広尾線乗車を円滑にと、帯広署から数名の警官が帯広駅に…。また、国鉄にも客車2輌を増結。地元での警備には、広尾線沿線駐在巡査と地元消防団。
観衆約5千人の見守る中で、アイヌ古式による熊祭が行われたのです。(当時の中札内村人口は5千人)

熊送りの儀式の後、ミル公の亡骸は恵津美川の現在地に埋葬されました。(後の道路拡幅橋の架け替え工事により現在碑の場所へ移転)
このことを機会に、ミル公の剥製を…ということになり、北大に依頼して作られたのが現小学校(中札内小学校)のミル公である。
費用は同窓会負担1万2千円位であったと思う。ケースは私の兄が寄贈したもの。ちなみに、熊祭には総額1万5千円程の自己負担となったと記憶している。
ミル公が死んでから30年。人生締めくくりも必要と考えて作ったのが現碑。昭和54年9月、当時の村長や道議、そして帯広でミル公と遊んだ人々等、30名出席の下で除幕。法要が行なわれた。

中札内小学校へ

ミル公の生涯はとても短いものでした。

世が世であれば、動物園で子どもたちに元気な姿を見せることもできたのでしょうが、帯広動物園の開園は1963年(昭和38年)7月13日。ミル公昇天の年から、まだ10年以上先のこと。

それに山へ返すにしても、独り立ちさせるにはしのびない小熊。

『苦渋の決断』といっても自責の念はなかなか消せるものではない。その心の現れとミル公を愛した人たちの想いにより、冒頭の『全国でただひとつのクマの子の墓』が作られました。

後年、ミル公の生涯は『子グマのミル公物語』の名で紙芝居(文・吉田勇治 絵・小口修二)が制作され、現在でも中札内村内各保育所・小学校等での読み聞かせ学習に利用されています。(全文は中札内村村史および地元学ふるさと叢書第五号 小熊の「ミル公物語」に掲載あり 中札内村・帯広市の図書館で閲覧可能)

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ミル公の剥製が寄贈された中札内小学校でのPTA広報誌の紙名は『ミル公』。

静かに街の片隅に佇む小さな物語は、決して色あせたのではなく 中札内村の彩り鮮やかな街並、そして豊かな大自然の大地で同じように輝き続けることでしょう。

edumigawa

 

ところで、小学校に寄贈されたというミル公の剥製はどうなっているのでしょう?

引用の『子熊のミル公物語』 誌面の写真では昭和54年。今年はミル公昇天から65年。画像の年からも35年経過。もしかするとすでにミル公は…

 

この締めくくりに、それを確認してみたいと中札内小学校を訪れました。

現代的でミュージアムのようなエントランスを持つ校舎。私が通った時代の小学校とは印象がまるで違います。(それでも変わらないのは、子どもたちの元気の良さ!)

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ミル公は、子どもたちの声が賑やかな1階の一角にあるガラスケースの中で、写真で見たものと同じポーズでスックと立っていた。

子グマと言えども大型犬並みの大きさ。でもあどけなさも感じる表情は子グマに違いない。

博物館や郷土資料館などで展示されているものは、威嚇的で牙をむき出しにして、いかにも『野獣』といった姿に仕上げられますが、ミル公は、生前の様子そのままに仕上げられたようです。

じっくり見ると、子グマにしては、心無しか毛並みに色あせが進んでいる様子。でもそれは色が抜けてきたというよりも、ここでズッと年を重ねてきた… そんな風にも思えるのでした。

 

『ミル公』の剥製は、中札内小学校にありますが、広く一般に公開されているものではありません。

 今回、急な訪問にも関わらず、快く対応していただきました中札内村立中札内小学校の校長先生、および教頭先生へこの場を借りてお礼申し上げます。

 おかげさまで『ミル公』と念願の出会いを果たすことができました。

 特に校長先生は、郷土の歴史に理解と見解が深いとお察しする方で、こちらも教えていただいたこともたくさんあり、感謝の気持ちです。

 折しも、この日は子どもたちが学校農園で栽培した大きなジャガイモの分類て・袋詰め作業の最中で、翌日から道の駅『なかさつない』で生徒たちが販売するのだそうです。

 村を愛し 郷土を愛し 収穫の喜びも分つ子どもたちの姿は、人として私よりもひと回り大きく感じさえしました。

 

 

もし、ミル公がこの時代に生まれていたら…

…それは考えないでおきましょう。

 


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ワンダーFULL TOKACHI File.16 「垣間見える仙境」

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羊古志潭(清水町)

 

ginnanこんにちは ケラアンです(=´ω`)ノ

この秋も晩秋にさしかかり、鮮やかに木々を染めた紅葉も今度は木の根元を染めています。

なんだか『ふりかけ』みたいだなぁ…と思ったあなたは食いしんぼうさんですw

今年の豊かな稔り。その収穫も進み、農村風景は来年に備えて耕した露わな土と、季節にそぐわないほど青々とした秋蒔き小麦が幾重も筋状に走る畑。路肩にはタンポポが咲いたりして、なんだか『春』を想わせたりします。

今は、ちょうど『第45回おびひろ菊まつり』が帯広市内の中央公園で開催されています。

菊のイメージって古風なところがあって敬遠しがちですが、行って見ると、その種類と色鮮やかで見事な大輪と、アート的に飾られた作品に驚かされます。

温かい会場内と味覚豊かなブースもあって、とてものんびりできますよ。

さて 『芸術の秋』 『食欲の秋』を堪能したところで『読書の秋』

 

こういうコーナーを書いている都合、図書館でよく行くのが地域・郷土史や観光のコーナーです。

たいてい大きな重たい本が多いのですが、パラパラめくっていくと『これは!』という発見がある。

今回、『清水町50年史(昭和28年刊)』でみつけたのが『羊古志潭(ようこしたん)』

指標板

「羊古志潭」は清水町と新得町の境を流れる佐幌川の流れの途中にある。上流域のような岩肌ゴツゴツで流れも荒々しい自然味豊かな流域。

 「仙境」とは俗界を離れた静かで清浄な場所といった意味で、主に河川の上流域に見られる。十勝では、帯広市の『岩内仙境』や芽室町の『伏見仙境』、本別町の『幽仙境』など、もたくさんの場所がある。

主に紅葉の季節に親しまれるようですが、季節の移ろいによって景観が大きく変化する風景は、まさに仙人の住むような水墨画•神居橋日本画の世界に足を踏み入れたような気分になってくる。水場なのでマイナスイオン効果も期待できて「パワースポット」的!ぜひ見ておきたいものです。でも「仙境」と呼ばれるところは、郊外の山岳地帯付近に多く遠いこともあるので機会を逃してしまう…。

この「羊古志潭」。清水市街から数㌔あるものの、国道274号線のから数百メートル入ったところにあり、アクセスは比較的容易。

新得町に至る道を佐幌川にかかる「神居橋」を目印に手前左手に林道様の道を数百メートル進むとJRの線路があり、川を渡る鉄橋の手前に出る。ここから徒歩で鉄橋下をくぐります。(線路を渡るのは危ないので)その先に遊歩道が続き、ほどなく「羊古志潭」が現れる。

 

清水町

nisyou

清水町は、日勝峠の十勝側入口にあり、道東道が開通してから通行量に変化があったにしても、流通を担う大型トレーラートラックの行き来は今でも頻繁。

山岳と河岸段丘に囲まれた要所にはク『美萬パノラマパーク』『丸山展望台』など展望地があり、そこからは雄大で十勝らしい風景を最も楽しむ事ができます。私にとって“十勝らしい風景”と言うと、この清水町が浮かんでくる。

羽帯地区には、アートと自然がコラボする『十勝千年の森』があり、『牛玉ステーキ丼』は数あるご当地グルメの中でもボリュームと満足感を楽しめる。w

 

町名の由来は、アイヌ語「ペケレ ペツ」の和訳になる(明るく清らかな川)から付けられています。
ベートーヴェンの交響曲第9番(通称:第九)を全国町村の中で初めて合唱した事から「第九の町」としても広く知られています。
その歴史は、

1903年 : 芽室外6か村戸長役場(現在の芽室町)から人舞村外一村戸長役場として分離・独立。
1915年 : 屈足村(現在の新得町)を分村。
1921年 : 御影村が芽室村(現在の芽室町)から分村。
1927年 : 人舞村が清水村に改称。
1936年1月1日 : 町制施行して清水町に。
1956年9月30日 : 清水町が御影村を編入。
1958年4月1日 : 上芽室地区の境界変更により100戸653人が芽室町に分割される。
1982年9月11日 : 町役場の位置を現在地に変更。
2002年 : 開町100年記念式典が行われる。

分割・編入はどこの町村の歴史にもありますが、清水町の場合は、ずいぶん大移動であると感じます。

 

清水町における観光分野の成り立ちは、旧御影村(現・御影)において観光組合が設立され、主に剣山の観光事業の振興につとめてきました。

 『旧清水町には特に目立った観光地もなく、従って観光行政の面においても、また民間団体も特別に事業として取入れられていなかった。しかし昭和31年(1954)の町村合併、同33年よりの日勝道路建設工事の着工によって、町においては、観光開発も併せて進められてきた。一方、昭和35年新商工会の事業として観光事業が取入れられ、さらに各関係機関の協力態勢も整ったため、同36年御影観光協会は発展的に解散し、清水町観光協会が設立された。』

【清水町五十年史より】

 

ここに意外性を感じるのは、御影が併合される前の旧清水町。

「特に目立った観光地もなく…」

日高山脈の連なりが眼前に広がるこの町が観光資源に乏しかったという。なんとも意外な側面。

そういう印象は感じていませんが、現在の『美萬パノラマパーク』、『十勝千年の森』、そして広大な公園や郊外型レストランなどの施設が設けられる以前はどうだったのだろう。もちろんそれらが発達したのは、日勝峠の開通が発端になったのは間違いない。

それ以前の「観光」を町史、観光の項目で調べたところで「羊古志潭」が出てきました。

仙境03

「要古志潭ともいわれている。七変化とでもいうのだろうか、川はその地形によって姿を変える姿は珍らしいとされているが、変化が激しく見事な流れを見せてくれる羊古志潭である。清水から4kmの国道38号線新得、清水町境界の神居橋手前より左に折れ、根室本線の鉄橋をくぐって300mの地点にある。

不思議に思ったのは、佐幌川。
神居橋から見下ろす流れは緩やかで平らな川床の様子ですが、「羊古志潭」で一瞬に流れは変化することになる。

橋の上からは、すぐ先にこんな急流があることは想像できませんでした。

仙境02

 葉隠れに、奇岩の間をかむようにして白い水が流れる、長さはわずか500mほどだが、川岸、川中の奇岩が激流をかみ、川面に自然をつくり出している状況は、自然の見事な芸術品である。

付近一帯は、カツラ、ナラの天然林とともに自然保護地区になっているが、観楓会など開くにはかっこうの場所である。 

【清水町五十年史(昭和28年発行)より】

仙境01

 

自然景観保護地区案内 観光資源に乏しいとされてきた清水町ですが、日勝道路の整備・完成以降は公園や展望地の整備も進み、広大で十勝らしい景色をリアルに見る事のできるビューポイントがたくさん設けられました。

一方、古くから景勝地として評価されながらも訪れる人が少なくなった羊古志潭が少し残念。
交通事情の発展や旅行の遠方地化によることもありますが、同時にこの一帯が自然景観保護地区であり、駐車場など自然を損なうような開発は行わなかったことも理由のひとつです。

それでも誘導路の管理(もともと鉄道管理用のものであったのかもしれない)

 

伝 説

この羊古志潭にアイヌ伝説の話があり、町史および指標にも記されています。

伝説昔、仲のよいアイヌの兄弟がいました。

ある日、魚とりにサホロ川に出かけてまず兄がモリをもって大きな魚を1匹捕まえました。弟は、これを見て喜び、棒きれで魚を殺そうとした。

ところが兄は、「自分でとった魚だから俺が殺す!」といい出し、2人はケンカになってしまいました。
「棒をよこせ!」

「俺のものだから俺が殺す!」

たがいに棒の奪いあいをしている間に魚は、ピン!と跳ねて川へ落ち逃げてしまった。この争った場所が、現在も「羊古志潭」にある奇岩怪石の上であったという。

ヨウコ(狙う)ウシ(多い) 魚をねらう場所がたくさんあるコタン(部落)という意味で「ヨウコシタン」の名は伝えられた。

 

 

この「羊古志潭」。

川を渡るJRの車窓からも見えそうですが、郊外なので加速中の車両は一瞬で通過してしまいます。

旅であれ、仕事であれ移動時間はどんどん短縮する現代。

スピード化は、意外と多くのことを見逃すことになっててしまっているのかもしれません。

鉄橋

くれぐれも線路の横断をしないように。鉄橋の下を通りましょう。

「羊古志潭」を見下ろす岸、そして岩の上など滑りやすく危険な場所もあるのでご注意ください。


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フードバレーとかちフェスティバル開催中!

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今日(18日)と明日(19日)の2日間、ばんえい十勝で「フードバレーとかちフェスティバル」が開催中。

今日からは、フードバレーとかちを堪能できるお店が軒を連ねていつになく混雑の帯広競馬場。

うーん…お昼食べないで来ればよかった…

 

風が強いのが残念な初日ですが、本日は、まもなく「第7回 ばんえい十勝 ゆるキャラ選手権」が開催され十勝管内外のゆるキャラがレースで競います。

優勝候補は…

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…かどうかはレース結果待ちですが、昨年同様、夕張の『メロングマ』参戦。

レース前からテンション高めです。

本番までテンション持続できるか心配です。

それにしても強面のメロングマ、こども達も慣れてしまったのかたくさん群がっていました。

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とかちむら産直市場は、ハロウィンの雰囲気。

来月早々にハロウィン仮装イベントもあるようです。


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冠雪の朝

 

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こんにちは ケラアンです(=´ω`)ノ

台風19号の通過に伴って日本上空に11月なみの寒波が入ってきたそうです。

夕べのニュースで聞いたところでは、日勝峠が降雪で封鎖。今朝の7時30分にようやく開通したのだとか…

朝、外を見ると日高や東大雪の山には雪が白くかかっていました。

自分の目で見るこの秋、最初の雪です。もう季節は冬に向かっている感じですね。

 

こういう季節になると温かいもの「鍋料理」が欲しくなります。

うちでは、先月末から今シーズン初鍋が始まっていますが、寒くなってくると土鍋を箱にしまうこともなくなって、シンクの上の棚に土鍋専用スペースができます。

近頃は、いろいろな種類の鍋用スープがあって、定番の寄せ鍋や石狩鍋のほか、カレーやチーズ、豆乳鍋など迷ってしまうほど種類がある。そのなかでも「トマト鍋」にはハマりましたw 〆にチーズを入れてリゾットにできるしヽ(*´∀`)ノ

 

鍋料理は食べませんでしたが、この前の連休の中日(日曜日)に久々で居酒屋さんへ行きました。

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いろはにほへと西帯広店

こちらも迷ってしまうほどメニューが豊富です。

なんといっても食材が新鮮!

普段はあまり食べない、お刺身のツマもサクサクで美味しいほど(´ ▽`)

飲み物で気に入ったのが「クエン酸ハイボール(ニッカ)」。

ネーミングがちょっと科学的なんですが、これはクセになりそうでした。

ファミリーで楽しめる「いろは」さん。

この冬は、通う事になりそうですw

 


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第14回「やめられないとまらない」

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